京扇子 大西常商店

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扇子用語の解説

みなさん、こんにちは。大西常商店で若女将をしております大西里枝と申します。
私たちは、竹の部分のことを「骨」と呼んだりするんですが、お客様にとっては「…骨?ボーン?」となる方も多いです。ので、今日はわかりやすく扇子の用語を伝えていきたいと思います。これで今日からあなたも扇子博士!

扇子の用語

骨は扇子の竹部分の名称です。親骨と仲骨にわかれていて、両端にあるのが親骨という太目の竹になります。そして、その間にあるのが細い仲骨というものです。骨が何本あるかを間数(けんすう)と呼びます。染色されていたり、漆やカシューで塗りをほどこされているものも。

扇面

紙の部分を扇面と呼びます。扇子の印象を決める一番の花形!弊社で製造する扇子は主にシルクスクリーンといって、型をつかった彩色技法を採用しています。例えばこの「白椿」という商品だと白、緑、茶色の三色で椿が構成されていますよね。この場合、3つの型を使って色ごとに彩色していきます。
もちろん、機械ではなく、職人さんが一枚一枚色を引いています。

白椿

長さ

扇の縦の長さのことです。ECサイトではセンチメートルで表記していますが私たちは「寸」という単位で管理をしています。尺貫法とよばれる伝統的な単位です。一寸=3.03cmです。普段目にすることは少ないですが、建築ではよく目にする単位です。骨の間数とこの長さをあわせて「7.5寸の35間の扇子」など、そういった単位で扇子の種類を識別しています。こういう用語を使われるお客さんがいたら「同業者さんか相当詳しい人だろう」とドキドキしながら接客します。皆様もぜひ使ってみてください(笑)

肝心要の、という言葉がありますが、まさに要という言葉は扇子から生まれています。扇子の骨の下部に穴をあけて開閉できるように器具をつけています。要が壊れてしまうと扇子は使えなくなりますので、非常に重要な部分です。目立たないですが!弊社でお求め頂いた扇子は要の修理も無料で行っています。

緘尻(とじり)

扇子の一番下側、緘尻とかいてとじり、と読みます。扇子の骨がまとまって階段状になっていて、かわいいです。それだけです。用語としては頻繁には使いません。

一応用語として記載しましたが、私たちはほとんどこの幅を意識することはありません。大体扇子の縦の長さ「寸」と骨の数「間数」で管理しています。とはいっても、広げた時にどれくらいの大きさになるかは気になる方が多いのでは、、、?ということで、弊社のECサイトでは記載をしております。

いかがでしたでしょうか。扇子の用語解説はこんな感じです。お扇子をお求めの際はぜひ参考にされてくださいませ!

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