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扇子の三大産地(歴史と製造体制編)

みなさん、こんにちは。大西常商店で若女将をしております大西里枝と申します。
タイトルの通り、今日は扇子の三大産地(歴史と特徴編)をお送りします。
三大産地と聞いてぱっと答えられる方はほぼいらっしゃいませんが、ご存じでしょうか。
さあ、正解は!こちら!!!

  • 京都
  • 愛知
  • 東京

生産量が最も多いのは京都、その次が名古屋、最後に東京といったところでしょうか。
京都・名古屋・東京それぞれの製造における特色や歴史をまとめてみました。

京都(京扇子)

日本で製造される扇子の中でもダントツに製造数が多いのが京都。9割前後はこの京都で
作られているのではないでしょうか。それもそのはず、京都は扇子発祥の地。
扇子はもともと宮中の人々によって使用されていたこともあり、都のあった京都が製造の中心となりました。京の三職といえば「烏帽子、冠、扇子」と言われるほど、かつては重要な産業だったそうです。

愛知(名古屋扇子)

名古屋扇子は、宝暦年間に京都から名古屋に移住した井上勘造親子によって始められたそう。
今でいう、地方移住みたいな感じなのかな。男物や祝儀扇が中心の産地です。
京都と同じく、量産体制・分業体制がきちんと整っている産地なので、京都についで製造数が多いと言われています。

東京(江戸扇子)

そして現在の首都、東京。江戸に遷都した時に職人も江戸に移り住んだのではないかと言われています。江戸に都が移ってから、次第に庶民も扇を持てるようになりましたが、幕府の武士たちが使っていたため、少し太めの扇が多いのが特徴ですね。京都・名古屋と違い、基本的にすべての工程をたった一人の職人さんで一貫して製造されるのが特徴です。したがって、製造数は必然的に少なくなります。


今回はそれぞれの産地の歴史や製造体制についてお伝えしましたが、次回は産地ごとの扇子のデザイン・特徴などもお伝えしようと思います!ほかの産地の扇子屋さんもすごく素敵なので、ぜひ一度調べてみてくださいね。

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